平成28年3月30日より福助 オーディオ館に店名変更いたします。リファレンス同様ご愛顧のほどよろしくお願いいたします。




電話で見積もり

PCオーディオを始めてみましょう!

楽再生機器としてパソコンを採り入れる

PCオーディオは,オーディオの世界にあらたな魅力や可能性をもたらしてくれます。

 

しかし新しい分野だけに分かりにくさ、難しさを感じる方も多いと思います。

 

例えばCDプレーヤーなら、テレビのようにいきなり電源を切ることが出来ますが、パソコンではシャットダウンという儀式と余分な待ち時間が必要です。

そもそもインストールやらダウンロードなど普段使わないパソコンの世界の言葉を理解しなければなりません。

 

しかし、PCオーディオは単にパソコンという箱をオーディオに組み込むだけではなく、二つの世界の融合を意味しています。

言い換えるとPCの世界とオーディオの世界の二つの世界が協力しあい融合することにより、いままでにない音の可能性が開けるのです。ここでは、その二つの世界の橋渡しをするためのガイドをしていきたいと思います。

まずなにが必要かを考える前に、少しPCつまりパーソナルコンピューターの役割を整理しましょう。PCオーディオとは、オーディオシステムのうち、いままでCDプレーヤーがおこなっていた、

音楽信号を再生する部分がパソコンに置き換わるだけです。そして、パソコンとCDプレーヤーの違いは柔軟性です。

 

CDプレーヤーは、CDという決まった規格の盤から決まった方式でデジタルデータを読んで信号を出力するための専用機です。

 

専用機の利点はありますが、専用機ゆえCDしか再生できません。

近年さまざまな形式の高品位音源が登場してきましたが、パソコンは実に柔軟で、入力形式に縛られず、

インターネットに簡単にアクセスでき、多種多様な出力機器を接続することが可能です。しかし一方で、

専用機であるCDプレーヤーにはCD読取装置やオーディオ信号出力装置など、はじめからCD再生に必要なものが用意されているわけですが、

パソコンはCD再生専用機ではありませんから、使い手がそれらをそろえなければなりません。つまりPCオーディオは、

CDプレーヤーと同じ仕事をPCにさせるための準備をする必要があるのです。

「1」ハードウェアの準備 まず必要なのは外部DAC

PCオーディオですから、まずパソコンが必要です。

では、どんなパソコンが必要なのでしょう。

 

まず、音楽再生では、ハイビジョンムービーの編集のような高い性能は要求されません。そこで、すでにお持ちのパソコンをとりあえず使ってみてはいかがでしょうか? まず始めてみるということが第一歩だと思います。

たいていのパソコンではCDを聴くことができます。

 

しかし、最初に認識していただきたいのは、パソコンが内蔵している音楽再生機能やパソコン用として売られているスピーカーは、趣味としての「オーディオ」を楽しむには音質的には不十分だということです。

 

そこで、まず行いたいのはオーディオのためのハードを付け加えることです。

スピーカーやアンプはすでにお持ちだという前提で話をすすめると、パソコンとオーディオのアンプをつなぐためには、

デジタル信号をアナログ信号に変換するDAC(D/Aコンバーター)の機能がまず必要です。

 

この部分の音質にこだわる人たちには、少し前までは大柄なデスクトップPCのケースの中を開けて、拡張スロットにDAC機能をもったサウンドカードを増設して、ドライバーをインストールし、不具合と格闘して……、と少しレベルの高い作業が必要とされました。

 

しかし、近年になってUSBで接続する外付け型DACの性能も高くなり、小型のノートパソコンに手軽にUSB DACを接続して終わり、ドライバーのインストールも不要、というような手軽な方法が可能になってきています(まさにPCオーディオを始めるのにふさわしいタイミングです。

 

USB機材と言っても、例えばUSB DACでは、数万円のものから30万円以上する高級機まで、選択肢は豊富です。

 

また、音楽製作などに使われるオーディオインターフェースと呼ばれる機器も、D/Aコンバーター機能を内蔵しているので、DACとして使用する人が増えています。ただし、本来の用途は多様な機器なので、多機能なオーディオインターフェースは使いこなしが難しいかもしれません。

最近では、USBから同軸(S/PDIF)デジタルに変換するD/Dコンバーターも人気です。これならばすでにDACをお持ちの方も、

簡単にPCオーディオにトライすることができます。あるいは、オーディオ機器の中にもUSB端子を備え、PCと接続可能なものも出てきました。

 

ただ、USB入力端子を備えているものがすべてPCと接続可能とは限りませんので、購入する前に確認してください。

 

 

 

USB DACやUSB DAC内蔵機器、D/Dコンバーターなどを接続するときに気をつけることは、パソコン側から見ればオーディオ用の機器が増設されたことになるので、その機器に正しく信号が送られているかどうか確認することです。たいていの場合は自動的に認識してくれますが、もし音が出ないときはまずOSのサウンド設定を確認しましょう。

Windowsであればコントロールパネルから「サウンドとオーディオデバイス」を開けて、オーディオタブの「規定のデバイス」で正しく機器が選ばれているかを確認してください。Macであればシステム環境設定からサウンドを開けて出力の項をみてください。

またMacの場合はAudioMidi設定も開けて機器が選ばれていることを確認してください。

D/Dコンバーターは、

パソコンからのUSB出力を受けてS/PDIF信号に変換して出力する機器。これにより、同軸や光の入力しか持たないオーディオ用DACがPCオーディオでも活用できる。

USB DAC導入の実際

USBはもともと汎用性の高い一般用の規格として開発されたもので、USB1.1の場合はPC/MacともにOSのドライバーが対応するので、インストールや設定などは必要なく使い方はかなりシンプルだ。最近はUSB1.1でHiResデータを再生できる機種もあるが、操作は同じなので使いやすさは変わらない。

USB DACといっても実はいろいろなタイプがあり、純粋にオーディオ用として作られたD/AコンバーターでUSB端子を備えたものや、音楽製作用途などに使用されるヘッドホンアンプ内蔵型やオーディオインターフェース型などがある。さらに最近では、アンプやCDプレーヤーにもUSB入力端子を備えたものが登場し、PCのデータを内蔵DACでアナログ信号に変換できるようになっている。

 

1 PCとの接続方法

PCとの接続はUSBケーブルが必要だ。USB端子は幾つか形状があり、PC側はAタイプ、DAC側はBタイプというのが一般的だが、一部のオーディオインターフェースでは、ミニBタイプの端子なども存在する。
接続にあたって注意したいのが、iTunesなどのソフトを立ち上げたままでUSB DACを接続するのではなく、USB DACを接続・設定してから音楽用ソフトウェアを立ち上げよう。順番を間違えると音が出なくてあわてることになる。

2 オーディオシステムとの接続方法

USB DACは、PCのデジタルデータをアナログ信号に変換して出力するものなので、基本的にはRCAアンバランスの、オーディオ用のラインケーブルでそのままプリメインアンプやプリアンプに接続できる。

3 設定方法

設定についてはUSB1.1の場合はOSのドライバーが対応するので、USB DAC を立ち上げてUSBケーブルをPC/Macに接続するだけで認識し、設定も1画面だけで済み非常にシンプルだ。

Windowsの設定

 

 


  • USBケーブルを接続して、コントロールパネル→サウンドとオーディオデバイスを選択する。
  • 「オーディオ」タブの「音の再生」で「USB Audio DAC」選択。
  • Hi Res再生可能なDACの場合、再生すればDAC内蔵のクロックが切り替わって対応するので、特に設定は必要ない。

 

 

 

 

Macの設定

 


  • USBケーブルを接続して、AudioMidi設定を開く。
  • デフォルト出力とプロパティに「USB Audio DAC(機器名称が表示される場合もある)」を選択する。
  • Hi Res再生可能なDACの場合、オーディオ出力の「フォーマット」でサンプリングレートを選択してから再生する。

 

 

 

慣れてきたらいろいろ試そう

始めていく中で、自分の目指すオーディオに必要なものが少しずつ見えてくるのは普通のオーディオと同じです。例えば、最初は手軽な音楽再生用のミュージックプレーヤー(ソフトウェア)を使用していても、PCオーディオに慣れてくると雑誌に書いてあるような高機能プレーヤーソフトを入れてみたくなります。そうすると音がよくなることを実感して、機能をどんどん拡張していくことになります。また、CDをパソコンに取り込んでいくと楽曲データが増えていきます。 あるいは音質の良い形式で入れるとどうしてもデータサイズが大きくなります。そうなるとハードディスクを増設したり、外付けで増やしたりすることになりますが、これは後からでもできます。

機能を拡張したり、大容量のデータを扱ったり、複雑な処理をしたりするとCPUの性能も物足りなくなります。はじめは1GHz程度のCPUでも十分満足できますが、次第に複雑なことをしていくと2GHz程度でないと性能が追いつかず音切れが出てきたりします(。また、メモリーもはじめは512MBくらいのものでも十分ですが、最新のプレーヤーではメモリー上に曲のデータを展開してより高精度に再生するものもあります。そうすると、2GBあるいは4GBなどが 欲しくなってくるかも知れません。

iTunes で楽曲名を取得するためにもインターネット環境は必要ですが、この程度ならADSLの低速契約でも大丈夫でしょう。しかしLINNのスタジオマスターをダウンロードしたり、ベルリンフィルのデジタルコンサートホール配信を見たりしたいという場合には高速回線も必要です。

手持ちのパソコンでは満足できなくなると、次には買い替えを考えることになります。基本的な性能以外にも音楽再生のために考えておくべきことがあります。 音楽再生をするのですから、パソコンの発する音は静かなほうが望ましいでしょう。PC内部の熱を逃がすためのファンは静かなものが好ましく、ハードディスクもアクセスする際に静かなもの選ぶのが望ましい条件です。さまざまな経験を経るに従って、CPUのみならず自分のシステムに必要な各種スペックを推し量ることができることでしょう。まずは経験を積んでみることが大事です。

 

CPUのクロック周波数は高い方が性能が良い? 

―――スペックの読み方

最近は、発熱の問題のせいでむやみにクロック周波数を上げられず、限界に達してきています。

クロック周波数が高いと単位時間内にこなす仕事も多くできるわけですが、一方で最新技術により一回のクロックでこなす仕事を多くすれば周波数が低くても性能は高くなります。

この場合は二つのCPUを比べてクロック周波数が低い方が性能のよくなるケースも多々あります。そのため最近インテルではCore2Duoのような呼び方を止めて、

i7,i5,i3というブランド名で呼ぶスタイルに変えました。

これはそのまま松(i7) 竹(i5) 梅(i3)と考えてもらってよいと思います。i7が松なのでたとえi5の竹よりクロック周波数が低くても性能はよいという感じです。i7がハイエンド、 i5が普及機、i3が入門機です。

 

パソコンのシャットダウンが必要な理由

なぜテレビやオーディオはいきなり電源を切ってよいのに、

パソコンではいちいちしばらく待たなければならないのでしょうか?
パソコンでは非常に高速に処理をします。それはハードディスクなどの機械的な動作よりずっと速いので、いちいちハードディスクなどと直接やり取りをしているとそれに時間を取られます。それで実際にはOSは直接ハードディスクに書き込みを行うのではなく、メモリーの上に書いておくバッファリングという動作を行います。そしてあるタイミングでハードディスクに書き出します。これらはOSが効率を考えて自動で行うため、ユーザーは関与できません。つまりOSがまだメモリ上にデータを一時置きしているときに電源を切られると、その結果はハードディスクに書き出されずに消失します。
このほかにもOSはユーザーの負担を減らすようにさまざまなことを知らないうちに代替してやってくれています。そのため、正規の手続きをふまずにいきなり電源を切られると整合性がとれなくなることがあります。またUSBメモリを抜き差しするときもいちいち機器の取り外しを選択するのはめんどうと思われるかもしれませんが、これも同様です。そのため安全のためには面倒でも正しい手順で外しましょう。

 

2 ソフトウェアの準備

くの初心者なら付属ソフトから始めよう

 

PC で音楽再生をする際、CDに記録された曲をパソコンのデータとして、パソコンのディスクに取り込むことを「リップ(RIP)」あるいは「リッピング」と呼びます。インターネットからすでにパソコンで処理可能なデータとなっている曲をパソコン内に取り込むこともできますが、これは(ネット配信からの)「ダウンロード」と呼びます。ちなみに、CDなどのデータを(読み込みながら)即時再生することを、「ストリーミング」と言います。ネット配信ではCDの規格にしばられませんので、CD規格(16ビット/44・1kHz)を超える最近話題の高音質音源を取り込むことができますが、まだ数が多いとはいえません。そこで当面は手持ちのCDを取り込むリッピングから楽しむ方が多いでしょう。

非圧縮の音楽データは、一般的にワードやエクセルでのテキストデータよりもはるかに大きなデータ量となります。しかし、iPodなどの携帯音楽プレーヤーでは、その小さな容量にできるだけ多くの曲数を収録するために、コンパクトなデータで記録する必要があります。

よくいわれるMP3(エムピースリー)というのはこのための記録形式ですが、データ量を小さくするために無理な圧縮をしているために、データロス(欠落)を生じさせているので音質を悪くさせています。

よく誤解されますが、圧縮すること自体が音を劣化させる訳ではありません。MP3のような無理をしなければ、圧縮しても良い音で再生できます。それには圧縮しないWAVや、圧縮しても無理せずロスもしないロスレス形式で記録することが必要です。

音にこだわりたい人にとって、これは重要なポイントです。パソコンは容量も大きいので多少記録サイズが大きくても問題ありません。ロスレス記録にはWindowsやLINN DSなどでよく使われるFLAC(フラック)やiPodやMacで使われるALAC(アップルロスレス)などがあります。

リップを行うためにはリップするためのソフトが必要です。

 

ただし、はじめは特にリップ専用のソフトを用意する必要はありません。なぜならミュージックプレーヤー(音楽再生)ソフトはたいていリップ機能を持っているからです。

iPodを持っている人はiTunesが一般的ですし、他のMP3プレーヤーを使っている人はWindows Media Playerなど、メーカーの用意しているソフトウェアを使うことでしょう。この場合には標準だとMP3とかAACなどのロスのある圧縮形式になっていて音質が落ちるので、前述のようにWAVかまたはAppleロスレス、WMAロスレスなどの形式に変更することで、CD同様の品質で楽曲ファイルを得ることができます。

またLINNのDSではFLACというファイル形式が一般的ですが、CDを高性能DACで使うには高音質を得るために、さらに高精度なリップを行う専用のEAC(Exact Audio Copy)というソフトウェアで取り出すこともよく行われています。

 

RIP機能と音楽再生機能を兼備した音楽管理ソフトのひとつiTunesの画面例。自分のPCにある楽曲のジャケットを次々と表示させることができるなど遊び心に富む

Windowsパソコンにデフォルトで装備されているWindows Media Playerの画面例。iTunesに劣らず使いやすい音楽管理ソフトだ。ビギナーのうちはこれで慣れるのもいい。

このようにしてパソコンの中にCDの楽曲データを読み込ませたら、次は音楽再生ソフトを利用して、

この曲のデータを再生します。これでCDプレーヤーで再生ボタンを押したのと同じことができるようになるわけです。

パソコンでなら多数のワープロデータや写真画像を整理しておけるように、音楽再生ソフトではジャンルやアーティストごとに曲のデータを整理しておくことができます。ここで注意が必要なのは、パソコンのOSの違いなどによって、曲を保存した形式がすべてのプレーヤーで再生できるとは限らないことです。たとえばiTunesではFLAC形式で保存された楽曲データを再生できません。

次に具体的なプレーヤー選びについてですが、WindowsであればMedia Player、MacであればiTunesがはじめからついています。iPodを使っている人は多いですから、WindowsであってもiTunesを使っている人も多いでしょう。はじめはこれらで十分です。これらの再生ソフトはCDを挿入すれば簡単にリップして取り込むことができます。インターネットからそのときに曲の名前やジャンルなどの付加情報も取り込むことができます。これだけでも膨大なCDコレクションの検索と整理に追われている人には福音となるでしょう。何百曲あってもタイトルを検索するとすぐに目指す曲が見つかって、すぐに再生できます。

 

WindowsかMacか

Windowsを選ぶか、Macを選ぶかはかなり難しい問題です。ここではそれぞれのOSの基本的なオーディオに対しての取り組みについて書いてみます。

 

Windows

Windows ではMacのようなOSの基本的な部分での高品質オーディオ対応が遅れていましたが、VistaからMac OS Xのようにきちんとしたオーディオの仕組みが提供されるようになりました。XPでは例外的に取り扱われていた、よりダイレクトにデバイスに送る仕組みが公式に提供されるようになり、WASAPIというのもそのひとつです。ただ、Vistaは「余計な親切」的機能が多く、重いソフトになっていました。Windows 7ではさらにいろいろと改良がなされているようです。ただしOSとしては新しいため、互換性を含めてまだ未知数の部分もあります。Windows7ではリモート再生というDLNAサポートをはじめから考慮していることもプラスでしょう。

Mac

Macは伝統的にデザイナーやミュージシャンに使われることが多かったため、高品質オーディオへの取り組みも早く、OS XではCore Audioという高品質オーディオのための仕組みをはやくから取り入れていたという点で一歩リードしています。Core Audioをうまく利用すると純度の高い音が取り出せるため、Amarraなどではこれをうまく使っていると思われます。ただしサウンドカードのサポートが少ないため、Macの場合はFirewireかUSBでのオーディオ機器がメインとなるでしょう。

当店はMacで始める事を推奨致します。

2 ソフトウェアの準備

足りなくなってきたら高品質ソフトウェアへ

 

画面例

Foobar2000の画面例。シンプルで地味だが、外部プラグインを利用して自分の使いやすいようにカスタマイズできるので人気がある。

 

 

しかし、プレーヤーソフトもハードウェア編で書いたように使用していくうちにだんだんと音質や機能面で物足りなさがわかるようになります。そうすれば別なソフトに変えてください。また新たな世界が開けます。

Windowsであれば英語ソフトになりますが、Foobar2000というソフトがよく使われます。これに挑戦してみるのもよいでしょう。このソフトの特徴はiTunesなどよりも高音質であるほかに、機能拡張が多彩なことがあげられます Foobar2000ではコンポーネントと呼ばれる追加ソフトを加えていくことで機能を拡張していけます。たとえば44・1kHzから再サンプリングを行って88・2kHzや192kHzなどにすることもできます。これを行うとCPUパワーも欲しくなることでしょう。またWindows XPで音質の敵となるカーネルミキサーと呼ばれる部分をバイパスして音のクリアさを向上させることができます。さらにLINN DSで使われるようなネットワーク機能を持たせることさえ可能です。Foobar2000はWindowsらしく広い世界をベースにした拡張性が楽しめ、Windowsにはさらに多様なソフトがあります。

画面例

Amarra使用時の画面例。iTunesウィンドウの横に、操作パネルが表示されて使いやすい。

 

Macならば手軽に高音質をはかれるAmarra(アマーラ)を選ぶのがおすすめです。これはiTunesをそのまま使えて手軽さはそのまま、プロスタジオ制作の高い音質を楽しめます。ただしAmarraはFLACに対応できないので、ここは他のソフトを併用するとよいでしょう。このようにソフトには得手不得手があるので、それを見極めて自分にあったシステムを作ることも大事です。

再生ソフトではありませんが、あったほうが便利なツールも紹介しておきます。インターネットの高速回線も普及してきましたが、まだまだそれほど早い回線を使っている人は多くはないでしょう。そうしたときにLINNのスタジオマスターなど大きなサイズのファイルをダウンロードすると途中で切れてしまって、またやり直しということにもなりかねません。サイトによっては専用の、再開できるツールを用意しているところもありますが、自分でもダウンロードマネージャーというソフトを用意しておくと便利です。
「ダウンロードマネージャ」で検索するとたくさんありますが、私がWindowsで使用しているのはGet Rightというツールです。中断したときの再開も任意にできるので便利ですが、その他にも利点があります。通常インターネットエクスプローラーからだと同時に二個までしかダウンロードできませんが、これを使うといくつでも同時にダウンロードが可能です。

またパソコンは音楽に特化したものではないため、いろいろな用途に使う機能があらかじめ入っている場合があります。たとえば自分には不要と思えるFaxやチャットの機能であるMessengerなどがあるなら、それらを削除することでOSの負担が軽くなり音質にプラスになることがあります。カスタマイズとかチューニングと言われている手法ですが、中途半端な知識で行うとシステムを不安定にする危険もあるので、この入門編では触れないでおきます。

いずれにしても、PCオーディオを始めてみたいと思ったら、まずはパソコンのデジタル信号をUSBケーブルで外に出して、USB DACをつないでみましょう。取り組んでみてはじめて理解できることも多いはずです。構えずにやっていけばそのうちに自分なりの取り組み方が見えてきます。そこから一段一段ステップアップしていけばよいことです。趣味の世界ですから人によっていろんなやり方がありますし、それはオーディオの趣味となんら変わることではないのですから。

 

音が出ない場合は出力指定を確認

これらの再生ソフトを使おうとして音が出ない場合、一番つまづくのは出力指定だと思います。そのときはメニューのどこかにPreference(設定)という項目があり、そこからOutput(出力)というところをメニューから見つけて指定の機器が表示されているかを確認してください。また、コントロールパネルから機器を指定してから立ち上げなおすのもよいでしょう。Macでは出力指定はドックの「システム環境設定」からサウンドを選んで、出力の項目を見てください。

また まれに、プレーヤーを立ち上げているとそれが機器を占有してしまい、他のプレーヤーが音を出せなくなることがあります。そのため一時に立ち上げるプレーヤーはひとつにしてください。

 

なぜPCオーディオか…<私の場合1>
世界のオーディオブランドがPCオーディオに参入すれば
音楽の世界に新しい味わいと魅力が加わるはずだ

[ポータブルオーディオと音楽制作の両方で大きな存在]

今年2009年にラスベガスで行われたCES(世界最大の電気製品見本市)では、LP、CDそしてSACD再生のほかに、パソコンで音楽を再生することも多かったという。季刊「オーディオ・ベーシック」では以前からパソコンを使用した「PCオーディオ」を連載にしているが、今や生活に定着してきているパソコンとの融合に、ハイエンド・オーディオ・メーカーもいよいよ本格的に乗り出してきている。どうして、パソコンまでが、オーディオ機器と結び付くようになったのか。音響のことに絞って思い出してみると、20世紀最大の出来事は、音声の記録であった。SP、LPと出現のたびに人々を驚かせ、音楽を聴く楽しみを与えてくれたと思う。放送など他分野にも寄与しただろう。

そして、もう一つの出来事はデジタル化、CDの出現である。CD1枚にベートーヴェンの「第九」が記録できる大容量と高音質、パッケージの小型化が売りであった。オーディオ機器ではセパレート型のCDプレーヤーまで開発され、この新しいメディアで高品位再生を追求する世界が始まった。一方、録音機器はオープンからカセットレコーダーへと小型化され、音楽を外で楽しむようになった。ソニーのウォークマンはその代表で、女性にも人気だった。CDレンタル業が盛んになり、コピーして聴くことは当たり前のようになった。時代はポータブルCDプレーヤー、MDプレーヤーへと進んでいき、ポータブルオーディオ・シーンを大きく変えたのは、インターネットの普及も進んだ2001年に現れたiPodだ。当初はアップルコンピューターでしか使えなかったが、2002年にはウィンドウズにも対応させ、一気に市場で人気を得た。その音楽管理ソフトであるiTunesは無償ダウンロード。当初の音質は良いとは思えなかったが、iTunesストアでは音楽配信も進んだ。現行モデルではハードディスクやメモリーの容量が増え、半導体の高性能化が進み、アナログ再生してもこれはこれで楽しめる音質となり現在に至っている。

話を音楽制作に向けると、アップルはCDの時代になってから(写真、デザインもだが)音楽制作にも深く関わってきた。プロの音楽制作機器ではアメリカのソニック・ソリューションがその代表で、やがてCD制作では欠かせない業界の標準的存在となった。編集やマスタリングではdCSなどのA/D、D/Aコンバーターと接続されるデジタル・インターフェースとアップルコンピューターの組合せがそのシステムとなった。現在ではウィンドウズ対応の小型音楽制作機器も増え、ノートブックパソコンとデジタル・インターフェースがあれば、ミュージシャンが自宅のホームスタジオで作曲や編集ができる。スタジオエンジニア、ミュージシャンはいち早く、これらの機器を使ってCD再生はもちろん、ハイビット・ハイサンプリング録音や再生になじんでいったのである。

[それぞれのフォーマットに音の表情と味がある]

オーディオファイルの中では新しい世界であっても、PCオーディオは今に始まったことではなかったわけだ。私も録音に携わっていることから、これらの技術の応用が、いつかはハイエンドオーディオ機器に影響するに違いないと想像していた。このように、アップルが世代を超えて新しい音楽の聴き方を提唱したとも言えるiPodを成長させる一方で、プロの音楽制作に関わってきたことの両側面を見ると、インターネットとパソコンの、音楽産業、オーディオ産業への影響力は大きいとあらためて感じるのである。そして結果として、ハイエンドオーディオ・メーカーまでもがUSB伝送など簡便な接続によるUSB DAC、あるいはネットワーク・デジタル・プレーヤーを誕生させることになった。パソコンが使い易くなり生活に定着し、ライフスタイルを変化させたが、これがハイエンドオーディオにつながることも時代の流れだったと思う。そしてUSB DACなどの再生においてもまた、取扱い易さからアップルのiTunesが当面のスタンダードとなることであろうことも予想できるのである。

さらに現在、LINNレコーズやオンキヨーのe-Onkyoのように高品位音源が配信されるようになり、LP、CD、SACDに加えて、PCオーディオ再生にも新たな楽しみを与えてくれるように思える。私個人のことを言えば、何がメインプレーヤーかと聞かれても困るほどである。今もなお、LP再生にも力を入れ、CD、SACDも楽しむ。このPCオーディオもである。PCオーディオがCDよりいい音だという意見もあるが、私はDSD、PCM、ファイル音源それぞれのフォーマットに表情と音の味があると思う。さらにそのフォーマットの味に作り手であるブランドの味が加わると、聴く音楽の世界が変わる。聴きたい音楽をフォーマットや機器を変えて、オーディオブランドの音と、そのデザインを楽しみたいのが私のスタイルである。世界のオーディオブランドがパソコンを使うモデルを充実させたら、そこには今まで培ってきた技術が生かされ、従来にない音の世界を表してくれるだろう。新たな味と魅力を加えてくれるに違いない。だから今、発展途上のPCオーディオに注目し、期待しているのである。

 

なぜPCオーディオか…<私の場合2>
ハイレベルな高音質CDプレーヤーの音に迫るような音
PCオーディオ再生は比較的容易に実現可能

[振動フィードバックによる音質劣化と決別したことも原因か]

本格的なPCオーディオ再生に注目が集まっている。その背景にはiPodの普及により音楽とPCの結びつきが格段に深まってきたことと、HDDやフラッシュメモリーの大容量化で音楽を非圧縮のPCM音源として取り込むことに抵抗感がなくなったことが要因として挙げられよう。しかも、CDプレーヤーでリアルタイムに再生するよりも、同じ音楽CDをPCに取り込んだデジタルファイルで再生するほうが音がいいと感じることが多いのだから……。具体的にいえば、シャープな音像描写と色彩的に鮮やかな表現である。かなりハイレベルな高音質CDプレーヤーの音に迫るようなダイナミックな音を、PCオーディオ再生は比較的容易に実現できるという面白さがある。

しかしながら、PCに音楽CDのデジタル情報を取り込むときの環境は、オーディオファイルにとって必ずしも満足できるものではない。一般的なPCが搭載する安価なCDドライブには、振動対策や剛性の確保などオーディオファイルが求める配慮はあまり感じられないし、かなりの高速でディスクをブン回すことによる振動の発生も気になるところだ。だが、それでもEAC(イグザクト・オーディオ・コピー)などを使ったリッピングによるPCオーディオ再生の音は魅力的なのだ。

個人的に私は音質悪化の原因を「振動」や「共振」だけに負わせたくないのであるが、注意深く考察していくと、CDプレーヤーのリアルタイム再生は振動の影響を少なからず受けていることがわかる。それはプレーヤー内部での振動や共振の影響ということではなく、アナログプレーヤーと同様の振動フィードバックという影響だ。つまり、リアルタイムでCD再生を行っているときに音量を上げて聴いている音とスピーカーシステムから床面を伝わってくる振動により、CDプレーヤーは常に揺すられているのである。これは振動フィードバック(帰還)による音質悪化だ。ディスクは回転しながら振動の影響を受けているのでデジタルデータを抽出するうえでの正確性に問題が生じる可能性は大きい。そう考えると高級機のセースルポイントである高剛性志向や重量級プレーヤーといった要素が高音質の実現に効いているのがわかる。いっぽう、PCでのリッピングはドライブの回転振動が気になるものの、取り込まれたデジタルデータはスピーカーからの振動フィードバックの影響を受けていないことになる。PCのドライブメカはディスクの問題個所もデータ比較を行って何度もリトライして読むからデータが正確なのだと語るところもあるが、それは正しい解釈とは思えない。

[CDやSACD、アナログ盤と同様にPCオーディオを楽しむ]

私は本格的なPCオーディオ再生を大歓迎しているオーディオファイルだ。その登場によりCDやSACDなどの音楽パッケージを買い控えすることはまったく考えていないし、PCオーディオ再生は音楽を高音質で聴くことの選択肢を増やしてくれたのだと認識している。音楽のダウンロード購入に関しては、私は実際に手に取れるパッケージメディアが大好きなので積極的にダウンロードは行わないのであるが、96kHz/24ビットのダウンロード音源には大いに興味を抱いている。PCオーディオには、これまで集めてきた自分のCDコレクションをハードディスクなどの大容量記録媒体にライブラリー化できるという楽しみもある。我が家にはどこかに隠れてしまった行方不明のCDも多くあり、ライブラリー化の利便性には誘われている。

1960年に生まれた私は、リアルタイムで体験できた様々な事柄を貴重なものとして捉えている。オーディオに関していえばSPレコードは別にして、アナログディスク=LPレコードのステレオやモノーラル、そして4チャンネルも私はリアルタイムに体験している。デジタルオーディオではCDやDATに加えてPCMレコーダー、そしてSACDとDVDオーディオが挙げられよう。そのデジタルオーディオに、いまここでPCオーディオ再生が加わったのである。私は本格的に登場して間もないPCオーディオ再生を、CD再生やSACD再生と同格のポジションとして扱って美音を楽しんでいる。同時に、高度なアナログディスク再生にもチャレンジし続けているのだ。

CDやSACDをリアルタイム再生するときの音質は、PCオーディオ再生という良きライバルの出現でさらに高品位化できる大きなヒントを得たのではないだろうか?

 

なぜPCオーディオか…<私の場合3>
気楽な音楽再生から高音質の追求まで
いろんな楽しみ方ができる、それがPCオーディオの魅力

[余っているパソコンがあれば音楽用に使ってみよう]

PCオーディオの魅力とは何だろう。理由は沢山あるが、ひと言で表現すると「パソコンが一台あれば何でもできる」ということだ。インターネットの閲覧や住所録の管理、年賀状作り、文章を書くことも、YouTubeやDVDで動画を見ることも出来るし、写真やビデオの編集・加工もできる。もう百科事典は不要だし、手紙も出せるし、最近ではテレビ電話にもなる。電子計算機として複雑な計算を行うことからスタートしたコンピューターだが、今や私の生活になくてはならない身近な道具になった。

そして、パソコンはもちろん音楽再生に使うことができる。現在私は、パソコンを4台使っているが、どのパソコンでも音楽が再生できるようにしてある。メインのパソコンを音楽再生に使うのも良いが、もし余っているパソコンがあるなら、それも音楽用に使ってみて欲しい。

パソコンは何でもできるのだが、音楽関係に限った使い途を考えても実に多機能だ。例えばジュークボックスのように気楽な音楽再生に使うこともできるし、インターネットラジオやポッドキャスティングといった使い方もできる。また、この本の後半部分の記事を参考にして、音楽制作のプロが使っているようなオーディオインターフェースや編集アプリケーションを使い、徹底的に高音質な音楽再生も可能だ。さらに、マイクロフォンがあればプロの使用にも耐える録音機にもなるし、LPやカセットテープの音を録音することも出来る。自転車でもあり、乗用車にもレーシングカーにもなる。このように変幻自在な楽しみができる。そのプラットホームがパソコンなのだ。

[未だにわからないことだらけだが音楽を楽しむ道具としては最高]

音楽再生を考えた場合、パソコンに内蔵のスピーカーで音をきいたのでは、その真価は発揮されないと思う。だから、最低でも安いUSB DACを使って、ミニコンポでも良いから、パソコンをアンプとスピーカーに組み合わせてみていただきたい。まずはそれがスタートで、さらに高音質を追求する際のポイントを簡単に書くと、1,プレクスター製光学ドライブ 2,音楽再生アプリケーション 3,高品位オーディオインターフェース 4,外部クロックの付加 この4点だと思うが、それらを全て手に入れたとしても、ハイエンドオーディオの世界と比べるとかなり買いやすい値段だった。

かつて、2002年頃に、CDプレーヤーの音質が高精度なクロックによって大きく向上することを知った。だがそれらは全部そろえると数百万円、四捨五入すれば一千万円にもなるような値段だったので、私はどうしても買うことが出来なかった。だが、PCオーディオは、それらと性能的にかなり近いものを、私の懐具合と相談しつつ買いそろえることを可能にしてくれた。それもPCオーディオの良いところだ。

また、CDからの再生だけでなく、この本の付録として付いている24bit96kHzの音楽データのような、CDを越えるフォーマットのデジタルデータを再生できるのもPCオーディオならではの特徴だろう。このような高音質音楽データは、世界的にみてもまだ配信が始まったばかりで、本格的な開始は今後に期待しているところだが、世の最先端を手に入れる喜びがある。

何かの拍子に設定が変わってしまったり、時によって不可思議な動きをすることもあって、パソコンは理不尽だと感じることもあるし、多機能であるがゆえに面倒だと感じることもあるが、PCオーディオにはそれを大きく超える魅力がある。単機能な音楽プレーヤーと違って、何でもできる、どうにでも変身するということは、初めての人にはつかみどころがないと感じられるかも知れないし、私にとっても、まだわからないことだらけだ。でも、大好きな音楽を楽しむ道具として、PCオーディオは現在考えられる最高の方法だと思う。

 

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